自己肯定感

 

自己肯定感について

 

自己肯定感とは自分に対する自信、もしくは生きるエネルギーとも言える大切なものです。

「あなたがいてくれて本当に嬉しい」

赤ちゃんの時からこういう気持ちで周りから大切に育てられてきた子どもは、「自分は大切な存在なんだ」という自己肯定感をしっかりと持っていると言えます。

反対に親からの愛情を感じずに育ってしまうと、「自分は悪い子どもなんだ」「自分は意味のない存在なんだ」という自己否定感が大きくなってしまいます。

自己否定感が大きくなるということは「自信」が育たなくなり、何に対しても気力が低い状態になります。
その結果、本来子ども達が持っている輝く笑顔や優れた才能をも潰してしまうことになってしまいます。

幼児は自ら成長しようとしています。
基本的に親の言うことは聞きたがりません。
親の言うことにただ従うことでは成長しないことを本能的に知っているからなのかもしれません。

しかし我々親達の多くは子どもに成長してもらいたいという思いや、しつけに対しても教育していかなければいけないという思いなどから、強制的に子どもの行動や思いを押さえつけてしまいがちです。

最近の早期教育ブームのなか、ニュースや番組の中で早期教育によって高い能力を持つ幼児達が育ってきていることを目の当たりにしてしまうと、幼児を持つ多くの方達は焦ってしまうことでしょう。

「我が子にも同様な教育をしなければ」「うちの子も早く教育しなければ」・・・。

このような思いが先行してしまう場合、我が子にもより優れた能力を身に付けさせようと必死なってしまい、子どもの思いそっちのけで教育に突っ走ってしまうようになります。。。

幼児期の教育に対しての知識や多くの経験なしに早期教育を行おうとしても、子どもへの負担が大き過ぎてしまい、大切な子どもの心の柱(自己肯定感)を削ってしまいかねません。
子どもへの愛情が裏目に出てしまっては元の木阿弥です。


幼児教育・早期教育の分野では、子どもがどんなに小さい時期でも適切な教育はできると考えられていますが、ただ「才能を育てたい」「能力の優れた子どもにしたい」という親の思いを全面に押し出して教育していくことは、子ども達の心の成長を見逃してしまう可能性を含んだ大きな問題であると思います。

幼児教育ポータルサイトでは「心」「体」「知能」「健康」のバランスが大切であるという考えが中心ですが、その中でも「心」の教育が最も重要であると考えています。
特に自己肯定感(自分が大切な存在であるという自己評価)が健全に育つことを考えていく必要があります。

心の中に大きな柱(自己肯定感)が建っていれば些細なことで心が崩れることはありません。
様々なものに冒険(チャレンジ)でき、失敗しても何度でも立ち上がれるようになるにはこの心の柱は必ず必要なのです。

幼児期の教育法には大変優れたものもありますが、全ての子どもに合うというものはありません。
子どもは十人十色、一人一人に個性があります。

褒められて伸びる子どももいれば、厳しい言葉で発奮する子どももいます。
また、運動・お絵かき・英語・算数など、得意な分野も本当に様々です。

持っている素質が伸びる時期にも大きな差があります。
男の子と女の子だけでも成長の度合いには様々な差が生まれますが、一人一人の性格や体格、家庭環境などにも影響を受けますので「できる・できない」や早期の成長のみに一喜一憂することはありません。

確かに幼児期の発達を考えてあげることはより良い成長に繋がると考えていますが、子どもの心に大きな負担をかけるようなやり方は絶対に控えていただきたいと思っています。

子ども達の輝く笑顔は、「僕(私)は世の中にとって大切な存在なんだ。」という確固とした自己肯定感を育ててあげることが必要なのです。