「さえを伸ばす」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子どもの頭をよくする方法というのは、そんなにないが、その一つが、この「さえを伸ばす」。ここでいう「さえ」というのは、子どものひらめきや直感力、洞察力を言うが、頭のやわらかい子どもは、さえが鋭く、しかも頻繁に現れる。
たとえば幼児との会話で、「電線にさわると、真っ黒こげになってしまう」と話したときのこと。一人の子ども(年長児)が、すかさずこう言った。
「わかった、だからカラスは黒いんだ」と。こういうのをさえという。学習に限らない。
遊びにしても、「ああすればいい」とか、「こうすればいい」とか、つぎつぎとアイディアを出してくる。
こういうさえを見せたら、おとなの立場で意見を加えたりしながらも、そのさえを伸ばすようにする。
「それはおもしおろいね」「そればすばらしい考えだ」とかなど。こんな子ども(四歳男児)もいた。
ある日客がきたとき、その子どもがスリッパを出して、その客にほめられたというのだ。
それでその子どもはすっかり気をよくしてしまい、それ以来、集金の客がきてもスリッパを出したり、お茶を出したりするようになったという。
「うちの子はよく気が回るのです」と母親は笑っていたが、「よく気が回る」というのも、ここでいうさえと考えてよい。
反対に頭のかたい子どもには、このさえがない。
何かの説明をしても、そのワクの中だけで考えようとする。いわゆる融通のきかない子どもといった感じになる。
決められたことや、言われたことはきちんとするものの、それ以外のことはしようとしないなど。
そしてひとりにしておくと、「退屈だ」「つまらない」と言い出す。
こうしたさえを伸ばすコツは、子どもの視点で、「あれっ!」と思うような意外性を大切にする。
お金をかけろということではない。
木の葉をかんで、味を調べさせたり、石を拾ってきてペインティングしてみるなど。
おもちゃのトラックにお寿司を並べた母親がいたが、それでもよい。
子どもの側から見て、子どもの頭の中でかたまりつつある常識をいつも破るようにする。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー3
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。