「育児ノイローゼに注意」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子育てをしていて育児ノイローゼになる人は多い。
圧倒的に母親に多いが、父親がノイローゼになることも、珍しくはない。
精神的な打撃によって起こる心的障害のことをノイローゼというが、精神病というほど重くはない。
ないが、対処のし方をまちがえると、深刻な結果を招くことがある。
次のような症状が続いたら、育児ノイローゼを疑ってみる。
(1)生気感情(ハツラツとした感情)の沈滞、
(2)思考障害(頭が働かない、思考がまとまらない、迷う、堂々巡りばかりする、記憶力の低下)、
(3)精神障害(感情の鈍化、楽しみや喜びなどの欠如、悲観的になる、趣味や興味の喪失、日常活動への興味の喪失)、
(4)睡眠障害(早朝覚醒に不眠)など。さらにその状態が進むと、
(5)風呂に熱湯を入れても、それに気づかなかったり(注意力欠陥障害)、
(6)ムダ買いや目的のない外出を繰り返す(行為障害)、
(7)ささいなことで極度の不安状態になる(不安障害)、
(8)同じようにささいなことで激怒したり、子どもを虐待するなど感情のコントロールができなくなる(感情障害)、
(9)他人との接触を嫌う(回避性障害)、
(10)過食や拒食(摂食障害)を起こしたりするようになる。
(11)また必要以上に自分を責めたり、罪悪感をもつこともある(妄想性)。
もっとも育児ノイローゼになっても、本人がそれに気づくことはまずない。
脳のCPU(中央演算部分)が変調するため、本人はそういう状態になりながらも、「自分ではふつう」と思い込む。あるいは他人に「異常」を指摘されたりすると、反対に過度の罪悪感に襲われ、かえって深く落ち込んでしまうこともある。
そこで重要なのが、夫ということになるが、その夫の協力が得られないことが多い。
で、もしここに書いたような症状のうち、いくつかに思い当たることがあれば、「今の状態はふつうではない」という前提で、自分のまわりを見なおす必要がある。
できれば子育てそのものから離れる。
でないと、(こういうことを書くと、ますます症状がひどくなってしまうかもしれないが)、子どもに影響が出てくる。
そんなわけで、もし症状がひどいようであれば、一度、精神科のドクターに相談してみる。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。