「許して忘れる」 はやし浩司先生の育児・教育指導
親が子どもに感ずる愛には3種類ある。
本能的な愛(赤ちゃんをいとおしく思うような愛)、代償的愛(親のエゴ、あるいは親の心のスキ間を埋めるための愛)、それに真の愛(子どもを一人の人間と認めた相互信頼に基づく愛)である。
このうち問題なのは、代償的愛である。
多くの親は、この代償的愛をもって、親の愛と誤解する。
よい例が子どもの受験勉強に狂奔する親である。
あるいは子どものテストの成績が悪いからといって、子どもにわめき散らしている親である。
このタイプの親は、「子どものため」を口にしながら、結局は自分のエゴのために子どもを利用しているだけ。それはちょうど年頃の男が、自分の性欲や支配欲を満たすために女性を愛する(?)愛に似ている。
あるいはストーカーの男が、相手の迷惑も顧みず、相手の女性を追いかけまわす愛に似ている。
どこまでも自分勝手で、どこまでもわがままな愛ということになる。
親の愛の深さは、どこまで子どもを許し、どこまで子どもを忘れるかで決まる。
もともと「許して忘れる」は、英語では、「フォ・ギブ & フォ・ゲッ」という。この「フォ・ギブ(許す)」という単語は、「与える・ため」とも訳せる。
「フォ・ゲッ(忘れる)」は、「得る・ため」とも訳せる。つまり許して忘れるということは、子どもに愛を与えるために許し、子どもから愛を得るために忘れろという意味になる。
もちろん許して忘れるといっても、子どもに好き勝手なことをさせろということではない。
子どもに言いなりになれということでもない。
子どもを許して忘れるということは、どんなに子どものできが悪くても、またどんな問題をかかえても、それを自分のこことして受け入れてしまうということ。つまりその度量の深さによって、親の愛の深さが決まる。
多くの親は「子どもを愛している」とは言うが、子どもを愛するということは、そんな簡単なことではない。
子どもを愛するということは、ある意味でつらくて苦しいこと。そのつらさや苦しみに耐えてこそ、親は親であり、子どもを真に愛したことになる。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。