「教えるより好きにさせる」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子どもに何かを教えるときは、「教えよう」という気持ちはおさえて、「好きにさせる」ことを考えてする。
あるいは「覚えたか」ではなく、「楽しんだか」を考えてする。
これを動機づけというが、その動機づけがうまくいくと、あとは子ども自身の力で伸びる。
要はそういう力をどのように引き出すかということ。
たとえば文字学習についても、文字そのものを教える前に、文字は楽しい、おもしろいということを子どもにわからせる。
まずいのは、たとえばトメ、ハネ、ハライ、さらには書き順や書体にこだわり、子どもから学習意欲を奪ってしまうこと。
私も少し前、テニススクールに通ったが、そこのコーチは、スタイルばかりにこだわっていた。
(私はストレス解消のため、思いっきりボールを叩きたかっただけだが……。)おかげで私はすぐやる気をなくしてしまった。
つぎに大切なことは、動機づけをしたら、あとは時の流れを待つ。
イギリスの格言にも、「馬を水場へ連れていくことはできても、水を飲ませることはできない」というのがある。
最終的に「する、しない」は、子ども自身が決めるということ。
……と書くと、「それでは遅れてしまう。まにあわない」という人がいる。
しかしそれが、子どもの能力。
よく親は「うちの子はやればできるはず」と言うが、「やる、やらない」も能力のうち。
「やればできるはず」と思ったら、「やってここまで」と思い、あきらめる。
このあきらめが親子の間に風をとおす。
親があせればあせるほど、その分だけ、子どもの伸びは鈍化する。
いわんや子どもを前にしてイライラしたら、子どもの勉強からは手を引く。
好きにさせるということは、子どもに楽しませること。
また幼児期や小学校の低学年時には、あまり勉強を意識せず、「30分すわって、それらしきことを5分もすればじょうでき」と思うこと。
またワークにしてもドリルにしても、半分はお絵かきになってもよい。
勉強といっても、何も作法があるわけではない。
床に寝そべってするのもよし、ソファに座ってするのもよし。
そのうち子ども自身がもっとも能率のよい方法をさがしだす。そういうおおらかさが子どもを伸ばす。
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。