「泥棒の家は戸締りが厳重」 はやし浩司先生の育児・教育指導
昔から『泥棒の家は戸締りが厳重』という。
人は何か負い目をもっていると、それをことさら気にすることを言ったもの。
たとえば女遊びを繰り返している父親ほど、自分の娘にきびしいなど。
あるいは娘の交際相手をいつも疑ってかかる……?
同じようなことだが、いつも学歴を笠に着て生きている人ほど、自分の子どもの学歴にうるさいなど。
ある父親はいつもS高校の出身であることを、いばっていた。
会話の中にそれとなく出身校をにおわすというのが彼のやり方だった。
「今度S高校の同窓会の幹事をやることになりましてね」と。
で、その彼の息子がいよいよ受験ということになった。が、その息子にはそれだけの力がなかった。
だからその父親と息子は、毎晩のように、「勉強しろ!」「うるさい!」の大乱闘を繰り返していた。
一般論として、子どもの進学に神経質な親ほど、どこかで学歴を強く意識した人とみてよい。
自分自身も高学歴であったり、あるいは反対に学歴にコンプレックスをもっていたりするなど。
人というのは、だれしも何かの負い目をもっているものであり、その負い目を気にしたり、あるいは無意識のうちにも、その負い目に裏から操られたりする。
問題はそうした負い目があることではなく、その負い目に振り回され、本来大切にすべきものを粗末にしたり、本来大切でないものを大切と思い込み、それに振り回されることである。
たとえば子どもの教育にしても、この日本では受験勉強は避けてはとおれないものかもしれないが、しかしその受験勉強には、親子関係を犠牲にするほどまでの価値はない。
日本人は「いい学校」は口にするが、「いい家庭」を口にしない。中には、「親子関係が犠牲になってもいい。
息子さえ、いい大学へ入ってくれれば。息子もいつかそれで私に感謝するはず」と言う親さえいる。
こうした教育観が、子育てそのものまでゆがめる。
そこでどうだろう。
もしあなたが今、子どもの勉強のことでカリカリしているようなら、あなた自身の負い目を疑ってみたら。
何かあるはずである。この問題も、その負い目に気づくだけでよい、あとは少し時間がかかるが、それでその負い目から解放される。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー8
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。