「子どもの非行」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子どもが非行に走るようになると、独特の症状を見せるようになる。脳の機能そのものが、変調すると考えるとわかりやすい。「心の病気」ととらえる人もいる。
実際アメリカでは、非行少年に対して薬物療法をしているところもある。それはともかくも前兆がないわけではない。その一つ、生活習慣がだらしなくなる。たとえば目標や規則が守れない(貯金を使ってしまう。時間にルーズになる)、自己中心的(ゲームに負けると怒る。わがままで自分勝手)になり、無礼、無作法な態度(おとなをなめるような言動、暴言)が目立つようになる。この段階で家庭騒動、家庭崩壊など、子どもを取り巻く環境が不安定になると、症状は一挙に悪化する。
その特徴としては、
(1)拒否的態度(「ジュースを飲むか?」と声をかけても、即座に、「イラネエ〜」と拒否する。意識的に拒否するというよりは、条件反射的に拒否する)、
(2)破滅的態度(ものの考え方が、投げやりになり、他人に対するやさしさや思いやりが消える。無感動、無関心になる。他人への迷惑に無頓着になる。バイクの騒音を注意しても、それが理解できない)、
(3)自閉的態度(自分のカラに閉じこもり、独自の価値観を先鋭化する。「死」「命」「殺」などという、どこか悪魔的な言葉に鋭い反応を示すようになる。「家族が迷惑すれば、結局はあなたも損なのだ」と話しても、このタイプの子どもにはそれが理解できない。親のサイフからお金を抜き取って、それを使い込むなど)、
(4)野獣的態度(行動が動物的になり、動作も、目つきが鋭くなり、肩をいからせて歩くようになる。考え方も、直感的、直情的になり、「文句のあるヤツは、ぶっ殺せ」式の、短絡したものの考え方をするようになる)など。心の中はいつも緊張状態にあって、ささいなことで激怒したり、キレやすくなる。また一度激怒したり、キレたりすると、感情をコントロールできなくなることが多い。
家族でも先生でも、誰かと一本の「糸」で結ばれている子どもは、非行に走る一歩手前で、自分をコントロールすることができる。が、その糸が切れたとき、あるいは子どもが「切れた(捨てられた)」と感じたとき、子どもの非行は一挙に加速する。だから子どもの心がゆがみ始めたら(そう感じたら)、なおさら、その糸を大切にする。「どんなことがあっても、私はあなたを愛していますからね」「どんなことがあっても、私はあなたのそばにいますからね」という姿勢を、徹底的に貫く。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー6
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。