
適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
「会社人間」について はやし浩司先生の子育て随筆
その人が、その会社をやめたあと、どれだけの人が、彼の友人として、残るだろうか。それについて、私の姉は、こう言った。「ほとんど残らないよ」と。姉は今年、62歳になる。
たとえばある会社で、かなりの地位にいた人がいるとする。当然、その人のまわりには、ペコペコと頭をさげる人が集まってくる。しかしみなが、頭をペコペコとさげるのは、その人が、それだけすばらしい人だからではない。その人のもつ、地位や肩書きに対して、頭をさげるにすぎない。
こうした現実を、「会社人間」と呼ばれている人たちは、いったい、どれだけ認識しているだろうか。
しかし本当の問題は、このことではない。本当の問題は、そのあとにやってくる。
私の知人の中にも、定年退職してからも、退職前の地位や肩書きをぶらさげて、いばっている人がたくさんいる。本当は、「ただの人」(ただの人であることが、悪いというのではない。みな、ただの人である)にすぎないのだが、そのただの人であることが、わかっていない。
もっともいばる相手が、仕事上、その人と関係のあった人に対してなら、まだ話もわかる。近所の人や、親戚の人、さらには、中学時代や高校時代の人に対して、いばる。だから話が、おかしくなる。
だからますます人は去っていく。が、それでも、このタイプの人には、その現実が理解できない。
そんなわけで、仮に会社人間となっても、そうであるときから、地位や肩書きなど、無視すること。「何のために仕事をし、何のために収入を得るか」、その原点を、いつも踏みはずさないこと。
そして定年退職したら、過去のそうした亡霊と、いち早く、手を切る。そうした世界から、足を洗う。
私「しかし、それもさみしい人生だね」
姉「みんな、仕事だけで、つきあっているだけよ」
私「仕事では、友情は育たないと考えていいのかな」
姉「どうしても損得計算が、先にたつからね」と。
よく似た人に、昔、こんな人がいた。
いつも、札束を見せびらかし、「オレは、先週、三日間で、200万円もうけた」「500万円もうけた」と。
その人は、「だからオレは、すばらしいだろう」と言いたかったのだろう。しかしそう思うのは、その人の勝手。しかし、だれも、その人のことを、すばらしい人などとは、思わない。(いくらかでも、おこぼれを、くれるのなら、話は別だが……。)
会社人間にも、それによく似た面がある。その会社の中で、いばるのなら、まだ許される。しかし一歩、会社を離れたら、会社のことなど忘れたらよい。あるいは地位や肩書きなど、忘れたらよい。
それは結局は、その人自身のためである。
【付記】
しかし会社人間として、一生を捧げた人にとっては、退職前の地位や肩書きは、その人の「人格」そのもの。それを頭から否定すると、その人は、それに猛反発する。だからこういう話は、ここだけの話。
つまりそういう人に向って、「つまらない人生でしたね」と、決して言ってはならない。言う必要もない。その人は、その人として、そっとしておいてあげるのも、思いやりということになる。
とくに現在、50代、60代の、戦後の経済高度成長期にがんばってきた人には、このタイプの人が多いので、注意する。
【付記2】
この話を、教室へ参観に来ていた母親たちに話すと、一人の母親が、こう言った。「私の義父がそうです。困っています」と。
その義父は、今年68歳。元銀行員。現役のときは、15年間ほど、あちこちの支店で、支店長をしていたという。が、いばっているだけで、家事などを、まったくしないという。
「ものの考え方が、権威主義的です。いばるのは義父の勝手ですが、だれにも相手にされません。みな、遠巻きにしているだけで、近寄ってこないのですね。しかし本人は、それは自分の威厳のせいだと思いこんでいるのです。
今でも散歩から帰ってくると、義母に向って、『おい、お茶! メシは、まだか!』ですよ。信じられますか? まるで、マンガの世界です」と。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。