
適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
「原始心理」について はやし浩司先生の子育て随筆
「原始心理」という言葉は、私が考えた。
人間も、もとを正せば、原始生物。もし心理というものがあるとすれば、その生物の時代から、あったはず。
そこで私は、人間の心理の基本になっている原動力を、(1)生殖本能と、(2)食欲本能とした。ともに生存には、不可欠な本能である。この二つを合わせて、生存本能とする。
この生存本能には、二つの方向性がある。攻撃性と、防御性である。
私はこのことを、庭をはう、ミミズを観察していて発見した。
ある秋の午後のことであった。庭の砂利道になっているところを、大きな、体長20センチくらいのミミズがはっていた。
ミミズでも、大きくネグラをかえるときは、地表面をはっていく。そのときのこと。私がいたずらで、ミミズの頭をつついてやると、とたんミミズは、防御モードになり、頭をすくめた。
このときのミミズの心理を分析すると、ミミズは、生きるために、ネグラをかえようとした。これはいわば攻撃的な生存本能ということになる。しかしミミズにしてみれば、実の無防備な移動である。あたりには、野鳥がいっぱい住んでいて、いつ外敵に襲われるかもしれない。
で、私が頭をつついた。そのときミミズは、頭を引っこめた。つまりここに書いたように、防御モードになった。
こうした行動の背景で、ミミズの脳の中で、いろいろな心理が働いたにちがいない。それが私がいう、原始心理である。つまり人間の心理も基本的には、このミミズの心理と同じと考えてよい。
そういう原始心理が基本にあって、さまざまなバリエーションが、それから生まれた。行動が複雑になればなるほど、その心理的作用も、複雑になった。しかし言いかえると、人間の心理も、集約し、統合していくと、やがてこうした原始心理に集約、統合されていく。その可能性は、きわめて高い。
端的に言えば、人間の心理は、(生存本能)を中心として、攻撃性心理と、防御性心理という、きわめて単純な構造で、できあがっている。図式化すると、つぎのようになる。
(攻撃性心理)←【生存本能】→(防御性心理)
このことは、幼児、さらには乳幼児の心理を観察していると、よくわかる。
たとえばおなかがすけば、赤ちゃんは、ミルクを求めて、泣く。それはつまりは、生存するために、攻撃性のある心理が、脳の中で、作用したためと考えられる。
ほかにもいろいろ書きたいことはあるが、このつづきは、また別の機会に。
しかしこういうふうに、まだだれも考えたことのないテーマで、自分の考えを書くことは、実に楽しい。「新発見」というほど、大げさなものではないかもしれないが、それに近い。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。