
適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
「こわい絵をかく子ども」について はやし浩司先生の子育て随筆
メールで、「うちの子(小5男児)は、がいこつや、死人など、いつもぞっとする絵ばかりをかきます。どうしたらよいでしょうか」という質問をもらった(大阪府・SEさん)。
心理学の世界には、「投影法」と呼ばれる、心理テスト法がある。何かの絵をかかせて、その絵を手がかりに、内面に隠された心理をさぐるという方法である。
で、SEさんの相談によれば、子どもは、見た目には、おとなしく、静かな子どもだという。しかしその子どものかくものは、「いつも、ぞっとするほど不気味な絵だ」と。
こうした絵をかく子どもは、ふつう、つぎの二つのケースに分けて考える。
ひとつは、潜在的な願望を表している。言葉には表現されないが、絵で表現することによって、自分の内面世界を、外に出すケース。これを「絵画的非言語的表出」と呼ぶ人もいる。(これを「前者のケース」という。)
もう一つは、そうして表現することによって、内面にたまった欲求不満を、解消しようとするケース。これはいわば、実際にそうなるのを、その前に、絵で表現することによって、発散させるための行為と考えるとわかりやすい。心の防衛機制とも言えるもので、子どもは、心の中にたまった欲求不満を、絵をかくことによって、発散させようとする。(これを「後者のケース」という。)
SEさんのケースでは、「見た目には、おとなしく、静かな子どもだ」という。
私は、ここでいう後者のケースではないかと思う。(圧倒的に、後者のケースが多いこともある。)
以前、お父さんの顔をかかせていたときのこと。あるところまでかくと、突然、そのお父さんの顔を、真っ黒に塗りつぶしてしまった男の子(年中児)がいた。
あとでお母さんにその理由を聞くと、何でもその前日の夜、父親が、蒸発してしまったとのこと。その蒸発にいたる、はげしい家庭内騒動が、その男の子の心をゆがめたらしい。
後者のケースであれば、子どもの心を日常的に抑圧しているものが、何であるかをさぐる必要がある。過負担、親の過関心や過干渉など。しかし環境を改めたからといって、症状がすぐ消えるわけではない。私の経験では、平均して、3年から5年(あるいはそれ以上)、尾を引くと考えてよい。
中には、それが趣味として、定着してしまうケースも少なくない。マンガやアニメでも、そうした不気味なものを好んで求めたりする。
心が変調していることは事実。安易に考えてもいけないが、しかしそれほど、深刻に考える必要もない。最近の子どもたちには、多かれ少なかれ、こうした不気味なものを好む傾向がみられる。
前者のケースについては、私も、ほんの数例しか経験がないので、何とも言えない。投影法の絵画テストで、ときどき発見されるというような話は聞いたことがある。何かのふつうでない犯罪を引き起こした子どもが、そういう絵をかいていたという話も聞いたことがある。
しかし前者のばあいは、「絵」の範囲には、とどまらないと考えてよい。ふつう、何らかの随伴症状をともなう。
私が経験した例では、こんな例がある。
ある日、子ども(年長男児)の服のポケットを見ると、そのポケットの上に、きれいにビーズ玉が並んでいた。が、それはよく見ると、ビーズ玉ではなかった。コオロギの頭だった。
その子どもは、コオロギをつかまえると、まずそのコオロギに、ポケットの上のフチを、かませる。かんだところで、体をひねって、体をちぎっていた。
私は、心底、ゾーッとした。その男の子も、絵といえば、その種の、ゾーッとするような絵ばかりをかいていた。
あの淳君殺害事件を起こした、少年Aも、あの大事件を引き起こす前に、ネコを殺していたという報告もある。決して安易に考えてはいけないが、しかしそういうケースは、まれ。まずあなたの子どもには、ないと考えてよい。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。