頭のよい子ども

 

適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。


 ・愛情が第一を忘れない
 ・他の子どもと比較をしない
 ・完璧主義にならない
 ・結果を期待しすぎない
 ・ゆったりとした心を持つ 

子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。

「 頭のよい子ども」について        はやし浩司先生の子育て随筆

 はやし浩司先生頭がよい子どもというのは、たしかにいる。しかしそういう子どもは、ズバ抜けて、頭がよい。ふつうの頭ではない。「ズバ抜けて」だ。

 それはそのとおりだが、しかし問題は、それにつづく子どもたちである。頭はよい。しかしズバ抜けてというほどではない。成績はよいが、しかしそれは、努力によるところが大きい。そういう子どもたちである。

 よく能力平等論を説く人がいる。「人間のもつ能力は、平等である」と。「それぞれの子どもには、それぞれ特有の能力が、総じて、平等にある」と。

 それもそのとおりだが、しかしこと、受験勉強という世界においては、平等ではない。たとえば数学にせよ、英語にせよ、頭のよい子どもは、努力というものをほとんどしなくても、スイスイと理解し、受験競争を、通り抜けていく。

 一方、そうでない子どもは、いくら努力をしても、学校の勉強についていくだけで、精一杯。実際には、ついていくことさえできない。

 このときも、問題は、ここに書いたように、ほどほどに頭はよいが、それほどでも……という子どもたちである。親がそれに早く気づけばよいが、そうでないと、過剰期待や過負担から、このタイプの子どもは、すぐオーバーヒートしてしまう。

 もっとも、オーバーヒートする程度なら、それほど問題はないが、その過程で、その子どもは、もがき、苦しむ。そのため、ときには、情緒や、精神に、深刻な影響を与えることもある。もしそうなれば、それこそ、家庭教育の大失敗というもの。

 そこであなたの子どもについてだが、あなたの子どもは、つぎのどちらのタイプだろうか。

(1)たびたび学校の先生でさえ舌を巻くほど、鋭い切れを示す。学校の勉強にしても、簡単すぎて、話にならないといったふう。幼いときから、「できて当たり前」と、周囲の人たちにも、一目置かれていた。

(2)学校の成績は、悪くない。いつもコツコツと努力をしているようだ。勉強は嫌いではなさそうだが、教えてもらったことは、そこそこにできる。しかし教科書から少し離れた問題だと、歯がたたない。

 (1)と(2)のどちらに近いだろうか。もし(1)のほうなら、別の方法で、子どもを伸ばす。(2)のほうなら、親の過剰期待、過負担を、ひかえめにする。……というふうに、杓子定規(しゃくしじょうぎ)に、指導法を決めてかかるのは、正しくないかもしれない。

 しかし(2)のタイプの子どもほど、家庭教育で失敗しやすいのも、事実。

 一般論として、親が最初からあきらめているケース。子どもが親を超えて、はるかに優秀であるばあい。この二つのケースについては、失敗は、ほとんどない。失敗するのは、子どもが、その中間にいるときである。

 要は子どもの実力を、どのあたりで見定めるかである。言うまでもなく、正確であればあるほどよいが、しかしどこかに「無理」を感じたら、早目に手を引いたらよい。無理を重ねれば重ねるほど、その反動として、失敗したとき、その被害も大きくなる。
(040219)

【追記】

 しかし実際には、親は、行きつくところまで行かないと、気がつかない。よくあるケースは、「まだ、何とかなる」「うちの子は、やればできるはず」「せめてもうワンランク上の学校を……」と、無理を重ねるケース。

 親の期待が高い位置にある分だけ、親は満足しない。だから子どもには、知らず知らずのうちに、「あなたはダメな子」式の、マイナスの働きかけを、かけてしまう。そしてその結果として、親自身が、子どもが伸びる芽を摘んでしまう。

 こういう失敗は、今、本当に多い。少子化の時代になって、かえってこの種の失敗がふえたのではないか。警告の意味もこめて、この原稿を書いた。



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情報・画像の出展:はやし浩司先生

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【はやし浩司先生のプロフィール】

はやし浩司先生1947年岐阜県生まれ。

金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。

独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。

現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。

●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。

うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。

「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。

●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。

●現在は、インターネットを中心に活動中。

メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、

電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。

「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。

(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)

過去の代表的な著書

子育て格言ママ100賢1子育て格言ママ100賢子育て格言ママ100賢子育てはじめの一歩

子どもの心・100の育て方目で見る漢方診断クレヨンしんちゃん 野原家の子育て論子育てストレスが子どもをつぶす

ドラえもーん・野比家の子育て論 子育て最前線のあなたへ受験に克つ子育て法ポケモン・カルト―あなたの子どもがあぶない!

・・・などなど30冊余り出版されています。

はやし浩司先生のHP・ブログ

はやし浩司のホームページ はやし浩司先生のメインサイトです。
子育て・幼児教育など、先生が実践されてきた内容が凝縮されています。
きっと先生の優れた教育感、人間味溢れる魅力をお分かりいただけると思います。
はやし浩司の書籍 先生が執筆をした過去の原稿をダウンロードして読めます。

読者の相談ページや進学問題、パパママの子育て診断ページもあります。

最前線の子育て論byはやし浩司(メルマガ版) メルマガ版「最前線の子育て論byはやし浩司」は2007年10月、
60000誌の中で、TOP-ONEに評価され、2008年のメルマガオブザイヤーを受賞しています。

先生の素晴らしい教育・子育て論を見てみて下さい。

当サイトでも掲載させていただいている記事が盛りだくさんです。
最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe−Blog) 最前線の育児論のブログです。
子育てや教育について様々な視点・角度で執筆されています。

最前線の子育て論byはやし浩司 (ヤフーブログ) 最前線の子育て論(ヤフーブログ版)です。
教育に対して様々な情報を掲載しています。
主に先生の哲学者的な内容を見ることができます。
しかし、先生は博識ですね〜。
お孫様のかわいい画像と、日記、教育論を掲載しています。

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