
適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
「人の悪口は、自分で止める」について はやし浩司先生の子育て随筆
母親どうしのトラブルは、日常茶飯事。「言った」「言わない」が、こじれて、裁判ざたになることもある。
で、私の耳にも、そういった話が、容赦なく、飛びこんでくる。しかしそういうときの鉄則は、ただ一つ。『ただ聞くだけ。そしてその話は、絶対に、人には、伝えない』
たとえばAさんが、こう言ったとする。
「あのBさんね、祖母の老齢年金を、とりあげているそうよ。そしてそのお金を、自分の息子の塾代にあてているんですって」と。
こういう話は、聞くだけで、絶対に人に伝えてはいけない。あなたのところで止めて、そのまま消す。そして忘れる。相づちを打ってもいけない。
だいたいにおいて、そういう話が飛びこんでくるということは、あなた自身も、そのレベルの人ということになる。だから、よけいに、相手にしてはいけない。
……と、偉そうなことを書いてしまったが、実は、私も無数の失敗をしている。たとえば以前、こんなエッセー(中日新聞投稿済み)を書いたことがある。
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●父母との交際は慎重に
教育の世界では、たった一言が大問題になるということがよくある。こんな事件が、ある小学校であった。
その学校の先生が一人の母親に、「子どもを塾へ四つもやっているバカな親がいる」と、ふと口をすべらせてしまった。その先生は、「バカ」という言葉を使ってしまったのだが、今どき、四つぐらいの塾なら、珍しくない。英語教室に水泳教室、ソロバン塾に学習塾など。
そこでそれぞれの親が、自分のことを言われたと思い、教育委員会を巻き込んだ大騒動へと発展してしまった。結局その先生は、任期の途中で転校せざるをえなくなってしまった。が、実は私にも、これに似たような経験がある。
母親たちが五月の連休中に、子どもたちを連れてディズニーランドへ行ってきた。それはそれですんだのだが、そのあと一人の母親に会ったとき、私が、「あなたは行きましたか」と聞いた。するとその母親は、「行きませんでした」と。
そこで私は(連休中は混雑していて、たいへんだっただろう)という思いを込めて、「それは賢明でしたね」と言ってしまった。が、この話は、一晩のうちにすべての母親に伝わってしまった。
しかもどこかで話がねじ曲げられ、「五月の連休中にディズニーランドへ子どもを連れていったヤツはバカだと、あのはやしが笑っていた」ということになってしまった。数日後、ものすごい剣幕の母親たちの一団が、私のところへやってきた。「バカとは何よ! あやまりなさい!」と。
母親同士のトラブルとなると、日常茶飯事。「言った、言わない」の大喧嘩になることも珍しくない。そしてこの世界、一度こじれると、とことんこじれる。現に今、市内のある小学校で、母親同士のトラブルが裁判ざたになっているケースがある。
そこで教訓。父母との交際は、水のように淡々とすべし。できれば事務的に。できれば必要最小限に。そしてここが大切だが、先生やほかの父母の悪口は言わない。聞かない。
そして相づちも打たない。相づちを打てば打ったで、今度はあなたが言った言葉として、ほかの人に伝わってしまう。「あの林さんも、そう言っていましたよ」と。
教育と言いながら、その水面下では、醜い人間のドラマが飛び交っている。しかも間に「子ども」がいるため、互いに容赦しない。それこそ血みどろかつ、命がけの闘いを繰り広げる。
一〇人のうち九人がまともでも、一人はまともでない人がいる。このまともでない人が、めんどうを大きくする。が、それでもそういう人との交際を避けて通れないとしたら……。そのときはこうする。
イギリスの格言に、『相手は自分が相手を思うように、あなたのことを思う』というのがある。つまりあなたが相手を「よい人だ」と思っていると、相手もあなたのことを「よい
人だ」と思うようになる。反対に「いやな人だ」と思っていると、相手も「いやな人だ」と思うようになる。
だから子どもがからんだ教育の世界では、いつも先生や父母を「よい人だ」と思うようにする。相手のよい面だけを見て、そしてそれをほめるようにする。
要するにこの世界では、敵を作らないこと。何度も繰り返すが、ほかの世界のことならともかく、子どもが間にからんでいるだけに、そこは慎重に考えて行動する。
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英語にも、『同じ羽の鳥は、いっしょに集まる』という格言がある。私は、どこか低劣な話が耳に入ってきたときには、相手は、私もその低劣な人間とみているのだなと思うようにしている。
相手から見れば、私も低劣に見える。だからそういう低劣な話を、私にするのだ、と。
しかし実際には、幼児相手の仕事をしていると、いつも低劣に見られる? 先日もいきなり電話がかかってきて、こんなことを言う母親がいた。
「おたく、幼児教室? あら、そう。今、うちの子を、クモンへ入れるか、あんたんどこへ入れるか、迷っているんだけど、どっちがいいかなア?と、思って……」と。
私はそれに答えて、「はあ、うちは、一〇問(ジューモン)教えますので……」と。
この答え方は、昔、仲間のI先生が教えてくれた言い方である。(クモンと、ジュウーモンのちがいですが、わかりますか?)
いかにして、この世界で、さわやかに生きるか。これはとても重要なテーマのように思う。いつもそれを心のどこかで考えていないと、あっという間に、泥沼に巻きこまれてしまう。
それを避けるためのいくつかの鉄則を書いてみたが、これらの鉄則は、そのまま母親どうしの人間関係にも、応用できるのでは。ぜひ、応用してみてほしい。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。