
適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
「見えない意識」について はやし浩司先生の子育て随筆
子どもの行動を支配する意識に、二つ、ある。見える意識と、見えない意識である。
私はそのことを、母子分離不安の子どもを見ていて、気がついた。ずいぶんと前のことである。
母親の姿が見えなくなっただけで、ワーッと興奮状態になったり、反対に極度にオドオドしたりする子どもがいる。「捨てられるのでは」という被害妄想が、かぎりなく頭の中で広がってしまい、思考そのものが、パニック状態になる。
子どもは、一度、そうなると、理性の声を、受けつけない。なだめても、理由を説明しても、子どもは、それを理解しようとしない。そういうとき、私は、子どもの中に、あたかも二人の子どもがいるように感じる。
一人は、その子ども自身がコントロールしている子ども。もう一人は、その子ども自身でもコントロールできない子ども。
この子ども自身でもコントロールできない子どもを操っている意識を、私は、いつしか「見えない意識」と呼ぶようになった。
実は、この見えない意識というのは、だれにでもある。潜在意識ともいうが、その潜在意識ともちがう。明らかに意識的行動なのだが、教える側からすると、その意識がつかめない。分離不安の子どもにしても、「ママがいない!」「ママがいない!」と叫ぶ。どうしてパニック状態なのか、その理由が、ちゃんとあるのである。
これ対して、潜在意識というのは、人の心をウラから操るため、外からは見えないばかりか、その理由さえ姿を現さない。よく知られた例として、「転移」という現象がある。
嫌いな人が乗っている車と、同じ車に乗っている人を見たりすると、不愉快に感ずることがある。これは心が、(嫌いな人が乗っている車)→(同じ車)→(不快感が起こる)→(その車に乗っている人に、悪印象をもつ)というふうに作用することによる。
こういうのは、まさに潜在意識がなさるわざだが、ここでいう(見えない意識)というのは、少し、ちがう。そこに症状が出ているのだが、子ども自身も、そして指導する私自身も、つかみどころのない意識をいう。
もっとも心理学の研究家でもない私が、こんなことを言っても、意味はない。しかしこうして書くのは自由だ。それに現場では、役にたつ。みなさんも、子どもをみるとき、どこかでこの(見えない意識)の話を思い出してみてほしい。「なるほど」と思うときが。必ずあるはずである。
※このページの文章・及び画像の著作権は「はやし浩司」様が保有しています。
当サイトでは「はやし浩司」様のご厚意により許可を得て掲載させていただいております。
【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。