適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
「のぞく」について はやし浩司先生の子育て随筆
他人の不幸を、のぞいては、いけない。
他人の不幸を、話題にしてはいけない。
他人の不幸を、笑ってはいけない。
あなたがそれをすればするほど、
あなたはいつか、自分の不幸をのぞかれる。
あなたはいつか、自分の不幸を話題にされる。
あなたはいつか、自分の不幸を笑われる。
あなたはのぞいた分だけ、
あなたは話題にした分だけ、
あなたは笑った分だけ、
いや、その何十倍も、今度は、
自分が苦しむことになる。
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他人の不幸が、ことさら、好きな人がいる。そしてどこからそういう話題を集めてくるのか、それを人に話す。
「あのXXさんの、ご主人ね、何でも、重い病気なんですって……」
「あのYYさんの息子さんね、C高校に落ちたんですってね……」
「あのZZさん、あるところで万引きをして、つかまったそうよ」とか。
こういうのを『のぞき見主義』という。
私が、この不快感に気づいたのは、反対に、あれこれ他人に話題にされたときだ。世の中には、いろいろなことを言う人がいる。私の家の中をのぞいては、他人に話す人もいた。
「林先生の息子さん、B高校ですってね。林先生の息子さんだから、S高校かって、思いましたのよ」と。
しかしそうした『のぞき見主義』は、私自身にもあった。
それを自覚したのは、ごく最近のことではないか。いや、のぞき見主義を自覚したのではなく、いつごろから、そういう自分ができたかを自覚したのは、だ。
私は、子どものころは、他人のことには、ほとんど関心をもたなかった。いわんや、他人の家をのぞくというようなことはしなかった。
しかしそういう私に、(いやな自分)が生まれたのは、あのはげしい受験競争のころではなかったか。ライバルの友人たちの動向が、気になった。そしてそれがいつの間にか、私の中に、(ものの見方)の一つとして、定着してしまった。
『のぞき見主義』は、実に不愉快なものだ。される立場で考えてみると、それがよくわかる。
今の今でも、私のマガジンを必要もないのに購読して、その中から、自分や知人に関係ある記事を見つけては、あれこれ話題にしている人がいる。しかもコピーまで、して!
「あの林が、こんなことを書いていますよ!」と。
こうしたマガジンは、そういう読者もいるという前提で、書かねばならない。しかしいやな連中であることには、ちがいない。(G県のSさん、もう購読をやめていただけませんか。よろしくお願いします。あなたの子育ては、とっくの昔に、終わっているはずですが……。)
しかし、これは私自身の問題でもある。
私もふと、油断すると、他人の私生活をのぞいてしまう。もちろん興味本位である。しかし同時に、それをすると、心の中がザワザワするのがわかる。何とも言えない、不快感である。自分の心がけがされるかのような、不快感である。
「私は私」と思って生きるのは、その一方で、「他人のことは干渉しない」という生きザマを意味する。他人の生活をのぞき見るというのは、その「私は私」という生き方に、ケチをつけることを意味する。
先日も電車に乗ったら、前に座った五〇歳前後の女性たちが、こんな会話を始めた。
A「あのXXさん、あわれなもんですな。昔は、あのあたりでも、一の財産家だったのに、今は、落ちぶれてしまって……」
B「何でも、今は、3DKのアパート住まいだそうですよ」
A「ああ、あわれなもんですな。本当にあわれなもんですな」と。
この二人は、そのXXさんのことを、心配しているのではない。同情しているのでもない。落ちぶれたことを、一見、同情しているフリをしながら、喜んでいる。見ると、二人とも、実に醜悪な顔つきをしていた。
今は、受験シーズンも終わり、この種の話題が、ちまたをにぎわせている。
「AAさんの息子さん、どうして落ちたのオ! 信じられない!」
「BBさんの娘さんが、S高校を受験したなんてエ! 本当!」
「CCさんの家ね、家庭教師を二人もつけているそうよオ。ウッソー!」と。
しかしこういう話題を口にすればするほど、今度は、その人自身が、他人の口に苦しむことになる。だから、冒頭に書いたように、『他人の不幸を、のぞいてはいけない』。これは自分の人生を、美しく生きるための大原則である。
● あなたのまわりにも、愚劣な話題で、あなたの興味を誘うという人がいるはず。そういう人には、近づかない。あなたがだれかの悪口やうわさを聞いたとすると、今度は、あなたの悪口やうわさが、その人から、ほかの人に伝えられる。そういう人には、警戒したほうがよい。こういうのを、「バトン人間」という。運動会のリレーで使うバトンのように、人の悪口やうわさを、人から人へと、たがいに伝える。
● またそういう話には、決して、相槌(あいづち)を打ってはいけない。へたに相槌を打つと、今度は、「あなたが言った話」として、他人に伝わってしまう。くれぐれも、ご注意。
● 「バトン人間」たちは、ゴシップ好き。あなたにゴシップを話すことで、今度は、あなたのゴシップをさがす。だからそういうバトン人間には、心を許してはいけない。「あんただけにね……」とか、「ここだけの内緒の話よ……」というような話し方をする人ほど、警戒したらよい。相手にしないこと。ついでに自分のことを、話さないこと。
● 要するにバトン人間は、「これだけの秘密を話すのだから、あなたも何か秘密を話しなさいよ」と、迫ってくる。一方、他人の秘密を聞いた人(=あなた)は、「自分は、それだけ信頼されているから、そういう話をしてもらえる」と錯覚する。しかしこれは錯覚。うかつにだれかの秘密や、あなたのことを話すと、今度は、それが広まってしまう。
● 男の世界でいうなら、平気で愛人をつくたり、浮気する男の話など、信用してはいけない。妻でさえ平気で裏切るような人間である。あなたを裏切ることなど、朝飯前。だれしも「自分だけは特別」「自分だけは特別あつかいされている」と考えがちだが、それはまったくの幻想。
● 同じように、友人の秘密を平気でバラすような人間は、信用してはいけない。それを聞いたほうは、「自分がより信頼されているから」と思いがちだが、それも幻想。あなたが話した話や、あなたの秘密は、同じように、その人を介して、他人にバラされる。
● はっきり言おう。この世界には、こうしたバトン人間が、何割かという割合でいる。そしてあなたのスキを、虎視眈々(こしたんたん)と、ねらっている。要は、そういう人間には、近づかないこと。ほかの世界でならともかくも、子どもがからんだ世界では、この種の問題は、一度こじれると、とことんこじれる。
● バトン人間と感じたら、水のように、淡く交際するのがよい。話としても事務的なことがらだけにとどめる。
● なお、ついでに一言。こういう人間と、こういう会話をしても、あなたにとって得になることは何もない。はっきり言えば、時間のムダ。まったくのムダ。やがてあなたも、時間の大切さに気づくときがくる。そしてそのとき、そういう人たちとつきあった自分を、必ず、後悔するときがくる。そういうことも、心のどこかで考えるとよい。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。