
適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
「人格の完成度」について はやし浩司先生の子育て随筆
子どもの人格の完成度は、つぎの五つをみて、判断する。
(1) 協調性……ほかの子どもたちと協調して、いっしょに行動できる。
(2) 同調性……ほかの子どもの苦しみや悲しみが理解できる。
(3) 和合性……集団の中で、なごんだ雰囲気をつくることができる。
(4) 独自性……誘惑に強く、「私は私」という信念を感ずることができる。
(5) 自尊性……自分を大切にしている。将来に対して展望をもっている。
(6) 自立性……単独で行動ができる。
(7) 自律性……道徳規範や倫理規範がしっかりとしている。
人格の完成度の高い子どもは、年齢に比して、どこかどっしりとした落ちつきがある。おとなびて見える。そうでない子どもは、そうでない。どこかセカセカとしていて、幼い感じがする。(ただし子どもによっては、仮面をかぶるケースもあるので、必ずしも外見だけでは、判断できない。)
しかし、つまり人格の完成度は、子どもだけの問題ではない。「では、私はどうだったのか?」「今の私はどうなのか?」という問題と、からんでくる。
(1) 協調性……私は若いころから、あまり協調性がない。人から、「君はイノシシみたいだ」と、よく言われた。たまたま私がイノシシ年(昭和22年生まれ)だったから、そう言われたのかもしれない。何でもやりだしたら、とことんする。また私は、昔から、団体旅行が、あまり好きではなかった。数人もしくは、一、二人の友人とブラブラと旅をするのは、好きだった。
(2) 同調性……他人の苦しみや悲しみが、理解できるようになったのは、最近のことではないか。たとえば友人の父親や母親が死んだときも、わりとクールだった。「ああ、そう」という感じだった。その友人の気持ちになって、いっしょに泣くというようなことは、しなかった。できなかった。
(3) 和合性……笑わせ名人で、ひょうきんなところはあったが、みんなと仲よくやろうという気持ちは、あまりなかった。正義感だけは、やたらと強く、そのためよく敵をつくった。殴り合いの喧嘩をしたことも、ときどきある。
(4) 独自性……私はもともと、誘惑に弱い。その場で、すぐ相手に迎合してしまうようなところがある。そのため、あとで、後悔することも多い。たとえば私は、政治家にはなれないと思う。目の前にワイロを積まれたら、それを断る勇気はない。……と思う。
(5) 自尊性……自分を大切にするという意味では、たしかに大切にしている。とくに「はやし浩司」の名前は、大切にしている。当たり前のことだが、一度だって、他人の文章や、内容を盗用したことはない。だれかがどこかで同じようなことを言っているときには、私のほうから、自分の意見を取りさげる。そういうことはよくある。
(6) 自立性……今、私は見た目には、単独行動を繰りかえしている。しかしだからといって、自立性があるわけではない。もし今、ワイフがいなくなったら、私はガタガタになると思う。病気になったりしても、同じ。
(7) 自律性……自分を律する力は、弱い。いつもそういう弱い自分と戦っている。ふと油断すると、悪いことばかりを考えている。だから自分で、いくつかの教条をつくり、それに従って行動している。あとで、あれこれ悩んだり、後悔したくないからである。
以上のようなことを並べて考えてみると、私の人格は、きわめて軟弱なことがわかる。とても人に誇れるようなものではない。原因と理由は、いろいろあるが、それについては、またの機会に考えるとして、こうした人格は、かなりはやい時期に、その方向性が決まると考えてよい。
私の経験では、小学校に入学するまでには、ほとんどその形が決まるのではないかと思っている。つまりそのころまでの家庭教育が、人格の形成には、きわめて重要な意味をもつということ。決して、安易に考えてはいけない。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。