
適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
「悲しき人間の心」について はやし浩司先生の子育て随筆
母親に虐待されている子どもがいる。で、そういう子どもを母親から切り離し、施設に保護する。
しかしほとんどの子どもは、そういう状態でありながらも、「家に帰りたい」とか、「ママのところに戻りたい」と言う。それを話してくれた、K市の小学校の校長は、「子どもの心は悲しいですね」と言った。
こうした「悲しみ」というのは、子どもだけのものではない。私たちおとなだって、いつもこの悲しみと隣りあわせにして生きている。そういう悲しみと無縁で生きることはできない。家庭でも、職場でも、社会でも。
私は若いころ、つらいことがあると、いつもひとりで、この歌(藤田俊雄作詞「若者たち」)を歌っていた。
♪君の行く道は 果てしなく遠い
だのになぜ 歯をくいしばり
君は行くのか そんなにしてまで
もしそのとき空の上から、神様が私を見ていたら、きっとこう言ったにちがいない。「もう、生きているのをやめなさい。無理することはないよ。死んで早く、私の施設に来なさい」と。
しかし私は、神の施設には入らなかった。あるいは入ったら入ったで、私はきっとこう言ったにちがいない。「はやく、もとの世界に戻りたい」「みんなのところに戻りたい」と。
それはとりもなおさず、この世界を生きる私たち人間の悲しみでもある。
今、私は懸命に生きている。あなたも懸命に生きている。が、みながみな、満ち足りた生活の中で、幸福に暮らしているわけではない。中には、生きるのが精一杯という人もいる。あるいは生きているのが、つらいと思っている人もいる。まさに人間社会というワクの中で、虐待を受けている人はいくらでもいる。が、それでも私たちはこう言う。「家に帰りたい」「ママのところに戻りたい」と。
今、苦しい人たちへ、
いっしょに歌いましょう。
いっしょに歌って、助けあいましょう!
若者たち
君の行く道は 果てしなく遠い
だのになぜ 歯をくいしばり
君は行くのか そんなにしてまで
君のあの人は 今はもういない
だのになぜ なにを探して
君は行くのか あてもないのに
君の行く道は 希望へと続く
空にまた 陽がのぼるとき
若者はまた 歩きはじめる
空にまた 陽がのぼるとき
若者はまた 歩きはじめる
作詞:藤田 敏雄
そうそう、学生時代、丹羽一彦という友人がいた。一〇年ほど前、くも膜下出血で死んだが、円空(えんくう・一七世紀、江戸初期の仏師)の研究では、第一人者だった。
その彼と、金沢の野田山墓地を歩いているとき、私がふと、「人間は希望をなくしたら、死ぬんだね」と言うと、彼はこう言った。「林君、それは違うよ。死ぬことだって、希望だよ。死ねば楽になれると思うのは、立派な希望だよ」と。
それから三五年。私は丹羽君の言葉を、何度も何度も頭の中で反復させてみた。しかし今、ここで言えることは、「死ぬことは希望ではない」ということ。今はもうこの世にいない丹羽君に、こう言うのは失敬なことかもしれないが、彼は正しくない、と。
何がどうあるかわからないし、どうなるかわからないが、しかし最後の最後まで、懸命に生きてみる。そこに人間の尊さがある。生きる美しさがある。だから、死ぬことは、決して希望ではない、と。
……いや、本当のところ、そう自分に言い聞かせながら、私とて懸命にふんばっているだけかもしれない……。ときどき「丹羽君の言ったことのほうが正しかったのかなあ」と思うことがこのところ、多くなった。今も、「若者たち」を歌ってみたが、三番を歌うとき、ふと、心のどこかで、抵抗を覚えた。「♪君の行く道は 希望へと続く……」と歌ったとき、「本当にそうかなあ?」と思ってしまった。
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しかし、ね、みなさん。
未来の子どもたちのために、まじめな人が、安心して暮らせる社会を、今、つくりましょう。明日や、あさってではない。今、です。
正直者が、損をする。小ズルイ人だけが、得をする。そんな社会と、みんなで力をあわせて、戦いましょう。
いえね、決して、むずかしいことではありません。簡単なことです。
ルールを守る。迷惑をかけない。ウソをつかない。約束を守る。自分に正直に生きる。たったこれだけのことで、今、そういう社会を、私たちは手にすることができます。
そのあとのことは、そのあとの人たちに任せればよいのです。私たちは、今、すべきことを懸命にする。それでよいのです。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。