
適切な幼児教育は後の人間形成において大変重要であると考えていますが注意していただきたいことがあります。
幼児教育は完璧な育児や教育を推奨するものではないということです。
・愛情が第一を忘れない
・他の子どもと比較をしない
・完璧主義にならない
・結果を期待しすぎない
・ゆったりとした心を持つ
子どもへの過剰な期待は親子共に大きなストレスになる危険性あります。
ゆったりと構え、少しくらい上手くいかなくても「まぁ、いっか。」に考えられることが幼児教育を続けられるポイントになります。
「ハキのない子ども」について はやし浩司先生の子育て随筆
「ハキのない子どもです。どうしたらいいですか」(埼玉県Yさん)という相談があった。
しかしハキのあるなしは、教育でどうこうなる問題ではない。また家庭のしつけで、どうこうなる問題でもない。
むしろ学校も、家庭も、何もしないほうが、よい。そのほうが、子どもは、ハキのある子どもになる。へたにあれこれするから、子どもは、自信をなくし、ハキのない子どもになる。とくに注意したのが、母子関係。
母子関係は、心身の発育のためには、きわめて重要な役割を担(にな)う。それは事実だが、ある時期を過ぎると、その母子関係が、かえって子どもにとっては、弊害となることがある。そのため母親が、子どもの自立を、はばんでしまう。
ハキがない原因の多くは、親の過干渉、過保護、過関心と考えてよい。過剰期待や過負担が、子どもの自我をつぶしてしまうこともある。
そしてここがこわいところだが、一度つぶれた自我は、簡単には、もとにもどらない。少年少女期(学童期)につぶれたりすると、その子どもは、ほぼ一生、ナヨナヨした子どものままになる。
発達心理学の世界では、「動機づけ」「自我の同一性」「強化の原理」などという言葉を使って、子どものやる気を説く。で、そのやる気のカギをにぎるのが、「私は私」という自我である。
自我の強い子どもは、ハキがあるということになる。自我が弱い子どもは、そうでないということになる。では、どうするか?
わかりやすく言えば、(あるがままの子どもを認め、子ども自身がもつ、力を引き出す)ということ。人間には、もともとそういう力が宿っている。
しかし実際には、ここにも書いたように、一度自我はつぶれると、その回復は容易ではない。それこそ一年単位の根気が必要である。「去年とくらべてどうだ?」「おととしとくらべてどうだ?」というような見方をする。
あせったところで、どうにもならない。またこうした問題が起きると、親は、「子どもをなおそう」と考える。しかしなおすべきは、親自身である。この視点をもたないと、それこそそのナヨナヨとした状態は、一生の間、つづくことになる。ご用心!
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。