その人のパーソナリティ はやし浩司先生の教育アドバイス
フロイトは、その人のパーソナリティを決める要素として、つぎの三つのものをあげた。
(自我)、(超自我)、それに(エス)。
わかりやすく言うと、(合理的パーソナリティ)、(道徳的パーソナリティ)、(破滅的パーソナリティ)ということになる。
その人のパーソナリティは、これら三つのうち、どれが強くて、どれが弱いかで決まる。またそのときどきに、どのように変化するかで決まる。(……と、フロイトは、言う。)
たとえば(合理的パーソナリティ=自我)の強い人は、ものごとを、合理的に判断して、そのつど状況に応じて、的確に行動する。
(道徳的パーソナリティ=超自我)の強い人は、道徳的観念、倫理的抑制感が強く、いつもその道徳や倫理にのっとった行動をする。
(破滅的パーソナリティ=エス)の強い人は、わがままで、エゴイスト。ものの考え方が幼稚で、退行的。約束や目標が守れない。
たとえば車で走っていたとき、信号にさしかかったとする。そのとき、黄信号になったとする。車が道路を渡るころには、信号が赤になるタイミングである。そういうとき……。
(自我)の強い人は、まず、左右の道路を見る。そして車がいないことを確かめて、「赤になってもだいじょうぶだ」と判断して、そのまま道路をわたる。
(超自我)の強い人は、黄信号になったとき、ブレーキを踏む。「ルールは守るべき」と、無意識のうちにも、判断するからである。
(エス)の強い人は、左右を見て、そこに車がいないときは、赤信号でも、道路をわたろうとする。
こうした三つのパーソナリティのうち、どの部分が、ほかの部分よりも優勢であるかによって、その人のパーソナリティが決まるという。
で、私のばあいは、もともと、フロイトがいう(エス)が強い人間ではないかと思う。しかしそういう私を、(自我)や、(超自我)が、コントロールしているといったふう。ときどき、無理をする。
たとえば自転車に乗っていて、信号が、赤になりかけていたとする。そのとき、左右に車がないと、思わず、そのままわたってしまおうかという衝動にかられる。
本当の私は、そのまま道路をわたりたいはずなのに、そこで無理をする。「それをしたら、私は、おしまい」と。つまり歯止めがなくなる。一度、崩れると、どこまでも崩れていく。そんな感じがして、その場に止まる。
だから私は見た目には、フロイトがいう、(超自我の強い人)ということになる。しかし、本当の私は……。そういう問題もある。
こうした性格分類は、いろいろな学者がしている。ほかによく知られているのは、オルポートの人格特性論、ギルフォードの性格検査などがある。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。