親が勝手に子どもの苦手を作らない
子どもはみんな得意不得意があります。
性格も成長曲線も千差万別。
同じ年齢や学年だからといって一様に比べることはできませんし、比べること自体、良いことではありません。
ですが、親になれば自分の子どもと他の子どもとをついつい比較(意識的・無意識的に)してしまいます。
・A君は○○が凄く上手なのに、我が子は下手くそ。
・Bさんは○○○が得意なのに、我が子は苦手。
・我が子は運動は得意だけど、勉強はてんで苦手。。あの子は運動も勉強も凄くできるのに。。など。。
『なんでうちの子はこんなにダメなんだろう』と嘆く親御様は多くおられるでしょう。
だからといって、『お前は運動は得意なのに、頭はからっきしだよね〜。』とか、『○○は算数が本当に苦手だね。』とか、子どもの心にマイナスに響く言葉を平気で言ってしまっていると、子どもの眠っている能力さえ封じ込めてしまう可能性があります。
子どもの可能性を決め付けることはできません。
・5歳の時に苦手なことがあっても、10歳の時には得意になっていることもあります。
・10歳の時に苦手なことであっても、25歳の時には、その分野の職業に就いているかもしれません。
我々親の言葉は、子ども達にとって、非常に強い影響力を持っています。
親から『お前は運動神経がない』なんて言われ続けていると、『僕(私)は運動神経がないから、運動はしたくない。』『運動は嫌い。』『どうせ上手くいかない』というマイナス思考に陥ってしまい、本当に運動が苦手な子どもになってしまいます。
自信の持てないものや、見通しがたてられないものに対して、やる気は起きません。
子どもの可能性を成長期の途中で決め付けてしまっては、例え大きく成長する可能性を秘めていたとしても、開花せずに封じ込められてしまうことがあるのです。
そうならないためには、我々親の『言葉がけ』を見直すことが大切です。
もしかすると、子どもに対して日常的にマイナスの言葉がけをしている可能性もあるので、少し考えてみてはいかがでしょうか?
まず、基本的に子ども達の心を尊重してあげることが大切です。
親子といっても、子どもは『親のもの』という考え方ではなく、一人の人間として見てあげることが必要だと考えています。
『お前は運動は得意なのに、頭はからっきしだよね〜。』とか、『○○は算数が本当に苦手だね。』
などの言葉がけは、もしかすると、子どもにもっと頑張って欲しいという思いや、発奮して苦手なことを克服して欲しいという思いから始まった言葉がけなのかもしれません。
そこで『なにを〜!くそ〜!負けるものか=!』と頑張る子どもも、もしかするといるのかもしれません。。
しかし、ほとんどの子どもは反対に、『僕(私)はダメなんだ〜。。』というマイナス思考がどんどん蓄積されていくのみです。
子どもに対して、どのような言葉がけが良いのでしょうか?
少し例としてあげてみますと、
例1)
『○○はあんなにサッカーが上手なんだから、きっと勉強も頑張れるよ。』
子どもに対して否定的な言葉がけよりも、認めてあげる言葉がけの方が、やる気も増し、親子の信頼関係も良くなります。
例2)
『ママも○○くらいのころには算数が苦手だったけど、小学校6年生のころは得意になったんだよ。』
子どもは、【へぇ〜、ママも苦手だったんだ。。僕(私)と一緒だ。】【でも、ママはどうやって苦手な算数が得意になったんだろう。】などと無意識的に思うはずです。
そこで、『ママは算数が苦手だったから、簡単にできるようなところに戻って、毎日少しづつ勉強したの。そしたら少しづつ難しい問題もできるようになっていったの。』
というように、子どもが簡単にイメージできるような方法を教えてあげ、『○○もやってみる?』などと促してみましょう。
簡単にはいかないかもしれませんが、上記のように子どもを認めてあげたり、イメージが持てるようにしてあげると良いと思います。
子どもの性格や年齢、性別やタイプによって本当に様々なので、お子様のタイプに合わせて考えてみてください。