「叱ったらほめる」 はやし浩司先生の育児・教育指導
「かわいくば、五つ数えて三つほめ、二つ叱って、よき人となせ」と言ったのは、二宮尊徳だが、まさにその通り。
子どもを叱ったら、必ずほめて仕上げる。
「ほら、あなたもちゃんとできるでしょ」と。決して叱りっぱなしにしてはいけない。
これは子育ての大原則。……と言っても、実際にその場になると難しいので、頭の中で格言として、この言葉を何度も繰り返しておくとよい。「叱ったら、ほめる」と。
叱り方にもコツがある。
(1)子どもに威圧感を与えない……「威圧で閉じる、子どもの耳」と覚えておく。
親がガミガミと叱れば叱るほど、子どもの耳は閉じる。つまり叱っても意味がないということ。
(2)相手が幼児のときは、目線を幼児の目線まで落とす……親のほうが腰を落とし、幼児の目線まで自分の目線を落とす。
(3)子どもの肩をしっかりと固定し、視線を子どもの目からはずさない……両手で子どもの肩を両側からはさみ、肩をしっかりと固定する。そして叱るときは、子どもの目をしっかりと見つめ、視線をはずさないようにする。
(4)言うべきことを繰り返す……怒鳴ったり、大声をあげたりしない。言うべきことをしっかりと繰り返す。
そして最後、というより、しばらく時間をおいて、子どもが叱ったことを守ったり、できるようになったら、ほめて仕上げる。
ふつう叱るときは内緒で、ほめるときは皆の前でする。
古代ローマの劇作家のシルスも、『忠告は秘かに、賞賛はおおやけに』と書いている。
子どもをほめるときは、人前で、大声で、少しおおげさにほめる。
そのとき頭をなでる、抱くなどのスキンシップを併用するとよい。そしてあとは繰り返しほめる。
ただ、一つだけ条件がある。
子どもの、やさしさ、努力については、遠慮なくほめる。が、顔やスタイルについては、ほめないほうがよい。
幼児期に一度、そちらのほうに関心が向くと、見てくれや、かっこうばかりを気にするようになる。
実際、休み時間になると、化粧ばかりしていた女子中学生がいた。
また「頭」については、ほめてよいときと、そうでないときがあるので、慎重にする。
頭をほめすぎて、子どもがうぬぼれてしまったケースは、いくらでもある。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー4
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。