「子どもの横を歩く2」 はやし浩司先生の育児・教育指導
親意識の強い人は、「子どものことは私が一番よく知っている」と、何でもかんでも親が決めてしまう。
子どもの意思など、まったくの無視。
たとえばおけいこごとを始めるときも、またやめるときもそうだ。
「来月から、○○音楽教室へ行きますからね」「来月から、今の教室をやめて、△△教室へ行きますからね」と。
子どもは親の意向に振りまわされるだけ。
こうした子育てのリズムは、親が子どもを妊娠したときから始まる。
ある母親は胎教と称して、毎日おなかの子どもに、クラッシックや英会話のテープを聞かせていた。
また別の母親は、時計とにらめっこをしながら、その時刻になると赤ちゃんがほしがらなくても、ミルクを赤ちゃんの口につっこんでいた。
さらにこんな会話をしたこともある。
ある日一人の母親が私のところにきて、こう言った。
「先生、うちの子(小3男児)を、夏休みの間、サマーキャンプに入れようと思うのですが、どうでしょうか?」と。
その子は、ハキのない子どもだった。
母親はそれを気にしていた。
そこで私が「お子さんは行きたがっているのですか?」と聞くと、「それが行きたがらないので、困っているのです」と。こうしたリズムは、一事が万事。
そこでこんなテスト。
あなたの子どもがまだヨチヨチ歩きをしていたころ、
(1)あなたは子どもの前を、子どもの手を引きながら、ぐいぐいと歩いていただろうか。
それとも
(2)子どものうしろや横に回りながら、子どものリズムで歩いていただろうか。
(2)のようであれば、よし。
しかしもし(1)のようであれば、そのときから、あなたとあなたの子どものリズムは乱れていたとみる。
今も乱れている。そしてやがてあなたは子どもとこんな会話をするようになる。
母「あんたは、だれのおかげでピアノを弾けるようになったか、それがわかっているの。お母さんが毎週、高い月謝を払って、あなたを音楽教室へ連れていってあげたからよ」、子「いつ、だれが、お前にそんなことをしてくれと頼んだア!」と。
そうならないためにも、子どもとリズムを合わせる。(子どもはあなたにリズムを合わせることはできないので。)
今日からでも遅くないから、子どもの横かうしろを歩く。
たったそれだけのことだが、あなたはすばらしい親子関係を築くことができる。
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。