「バカなフリをして、子どもを自立させる」 はやし浩司先生の育児・教育指導
私はときどき生徒の前で、バカな教師のフリをして、子どもに自信をもたせ、バカな教師のフリをして、子どもの自立をうながすことがある。
「こんな先生に習うくらいなら、自分で勉強したほうがマシ」と子どもが思うようになれば、しめたもの。
親もある時期がきたら、そのバカな親になればよい。
バカなフリをしたからといって、バカにされたということにはならない。
日本ではバカの意味が、どうもまちがって使われている。
もっともそれを論じたら、つまり「バカ論」だけで、それこそ一冊の本になってしまうが、少なくとも、バカというのは、頭ではない。
映画『フォレストガンプ』の中でも、フォレストの母親はこう言っている。
「バカなことをする人をバカというのよ。(頭じゃないのよ)」と。
いわんやフリをするというのは、あくまでもフリであって、そのバカなことをしたことにはならない。
子どもというのは、本気で相手にしなければならないときと、本気で相手にしてはいけないときがある。
本気で相手にしなければならないときは、こちら(親)が、子どもの人格の「核」にふれるようなときだ。
しかし子どもがこちら(親)の人格の「核」にふれるようなときは、本気に相手にしてはいけない。
そういう意味では、親子は対等ではない。
が、バカな親というのは、それがちょうど反対になる。
「あなたはダメな子ね」式に、子どもの人格を平気でキズつけながら(つまり「核」をキズつけながら)、それを茶化してしまう。
そして子どもに「バカ!」と言われたりすると、「親に向かって何よ!」と本気で相手にしてしまう。
言いかえると、賢い親(教師もそうだが)は、子どもの人格にはキズをつけない。
そして子どもが言ったり、したりすることぐらいではキズつかない。
「バカ」という言葉を考えるときは、そういうこともふまえた上で考える。
私もよく生徒たちに、「クソジジイ」とか、「バカ」とか呼ばれる。
しかしそういうときは、こう言って反論する。
「私はクソジジイでもバカでもない。私は大クソジジイだ。私は大バカだ。まちがえるな!」と。
子どもと接するときは、そういうおおらかさがいつも大切である。
●依存性の二つの側面 | ●親は子で目立つ |
●赤ちゃん言葉 | ●臥薪嘗胆(がしんしょうたん) |
●依存心と人格 | ●親は外に大きく |
●心の風邪……いかにして「無」になるか | ●互いに別世界 |
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。