「相手を喜ばす」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子どもにとって(おとなもどうだが)、やさしい人というのは、思いやりのある人のことをいう。
その思いやりのある子どもに育てるコツがこれ、「相手を喜ばす」。
たとえばスーパーなどでものを買い与えるときでも、直接子どもに買い与えるのではなく、「これがあるとパパが喜ぶわね」とか、「あとでお姉さんに半分分けてあげてね。お姉さんは喜ぶわよ」とか言うなど。
昔、幼稚園にこんな子ども(年長男児)がいた。
見るといつも三輪車にだれかを乗せ、それをうしろから押していた。
そこで私が、「たまにはだれかに押してもらったら?」と声をかけると、その子どもはこう言った。
「先生、ぼくはこのほうが楽しい」と。そういう子どもをやさしい子どもという。
よく誤解されるが、柔和でおとなしい子どもをやさしい子どもとは言わない。
たとえばブランコを横取りされても、ニコニコ笑ってそのまま明け渡してしまうなど。
むしろこのタイプの子どもほど、表情とは裏腹のところでストレスをためやすく、その分、心をゆがめやすい。
教える側から見ると、いわゆる「何を考えているかわからない子」といった感じになる。
子どものやさしさは、心豊かな環境で、はぐくまれる。
そのためにも、乳幼児期にはつぎの三つを避ける。
(1)闘争心、(2)嫉妬心、(3)不満と不安。
攻撃的な闘争心は、子どもの動物的な本能を刺激する。
ばあいによっては、善悪の判断ができなくなり、性格そのものが、凶暴化することもある。
嫉妬心はえてして情緒不安の原因となる。
赤ちゃんがえりに見られるように、本能的な部分で子どもの心をゆがめることもある。
またこの時期、不満や不安は、子どもの性格をゆがめる。
攻撃的になったり、反対にものに固着したり執着したりする。さらに神経症や情緒不安、さらには精神不安の原因になることもある。要するにこの時期は、心静かで穏やかな環境を大切にする。
やさしさというのは、作って作れるものではない。家庭環境の中から、自然に生まれてくるものである。
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。