「あせる親は結論も早い」 はやし浩司先生の育児・教育指導
あるおけいこ塾の先生が、こんなことを言った。
「親の中でもワーワーと騒いで入会してくる親ほど、要注意です。そういう親ほど、これまたワーワーと言って去っていきます」と。ある学校の先生も、同じことを言っていた。
「口がうまい親ほど、気をつけています」と。
私にも、つきあいたい親と、そうでない親がいる。
そのキーポイントとなるのが、やはり信頼関係。
この信頼関係があれば、つきあっていても心地よいが、そうでなければそうでない。
もっとも私のばあいは、その信頼関係が切れたとき、それは同時に互いの別れということになる。が、学校の先生はそうはいかない。
中にはその母親からの電話がかかってきただけで、心臓が踊るということもあるという。
……と書きながら、これ以上書くと、親の悪口になるので、書きたくない。
私の世界では、親はいつもスポンサーであり、また私のよき理解者かつ支援者である。
いわばお客さんのようなもの。
そういうお客さんに向かって、「こういう客はよい客だ。こういう客は悪い客だ」と書いていたら、仕事(商売)にならない。しかしこれだけは言える。
教育がふつうの商売と違うところは、そこに太い人間関係ができるとこと。
ものの売り買いとは違う。
自動車学校や予備校の指導とも違う。
子どもに与える影響は、きわめて大きい。だから教育を商売と同じように考えることはできない。またしてはならない。そこでいくつかのポイントがある。
(1) 先生とつきあうときは如水淡水
……子どもの教育だけにかかわり、プライベートなことは、一切、避ける。
よく誤解されるが、プライベートなつきあいをしたからといって、信頼関係が深まるということは、ない。
(2) 過剰期待はしない
……教師を聖職者だと思っている人は多い。
思って、やりたい放題のことをする人も多い。しかしこれはまったくの誤解。
子どもを相手に仕事をしているという点をのぞけば、あなたやあなたの夫と、どこも違いはしない。
とくに人間性がすぐれているということもない。怒るときには怒る。不愉快に思うときは思う。そういう前提で、つまり同じ人間という前提でつきあう。
(3) 別れ際を大切に
……人間関係は、すべてその別れ際の美学で決まる。出会い以上に、別れるときを美しくする。
美しい別れを方をするということは、つぎの新しい出会いをまた美しくするということにもなる。
教師というのは因果な商売で、その人との出会い方をみると、その別れ方までおおよその見当がつくようになる。「ああ、この人は別れ方がきたないぞ」と。しかしそう思ったとたん、信頼関係は崩壊する。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー9
NO’193〜NO’216
●自分を知る | ●汗はかかせる |
●教育と指導 | ●あせる親は結論も早い |
●いい学校から、いい家庭へ | ●遊びが子どもの仕事 |
●疑いをいだかない愛 | ●思考回路 |
●愛情は落差の問題 | ●構造的な問題 |
●愛想は悪くて当たり前 | ●知識と学力 |
●子どもへの虐待 | ●頭を良くする方法 |
●あきらめは悟りの境地 | ●読書のしつけ |
●悪筆、言ってなおらず | ●あと一歩でやめる |
●普通こそ最善 | ●個性は生きザマ |
●それ以上、何を望むか | ●アルバムをそばに置く |
●己こそ、己のよるべ | ●前向きの暗示を |
NO’1〜NO’24 | NO’73〜NO’96 | NO’145〜NO’168 |
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NO’283〜NO’292 |
情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。