「父親は母親がつくる」 はやし浩司先生の育児・教育指導
こう書くと、すぐ「男尊女卑思想だ」と言う人がいる。
しかしもしあなたという読者が、男性なら、私は反対のことを書く。
あなたが母親なら、父親をたてる。
そして子どもに向かっては、「あなたのお父さんはすばらしい人よ」「お父さんは私たちのために、仕事を一生懸命にしてくれているのよ」と言う。
そういう語りかけがあってはじめて、子どもは自分の中に父親像をつくることができる。
もちろんあなたが父親なら、反対に母親をたてる。
「平等」というのは、互いに高次元な立場で認めあうことをいう。
まちがっても、互いをけなしてはいけない。中に、こんなことを言う母親がいる。
「あなたのお父さんの稼ぎが悪いから、お母さん(私)は苦労するのよ」とか、「お父さんは会社で、ただの倉庫番よ」とか。
母親としては子どもを自分の味方にしたいがためにそう言うのかもしれないが、言えば言ったで、子どもはやがて親の指示に従わなくなる。そうでなくてもむずかしいのが、子育て。
父親と母親の心がバラバラで、どうして子育てができるというのか。こんな子どもがいた。
男を男とも思わないというか、頭から男をバカにしている女の子(小四)だった。
M子という名前だった。相手が男とみると、とたんに、「あんたはダメね」式の言葉をはくのだ。
男まさりというより、男そのものを軽蔑していた。もちろんおとなの男もである。
そこでそれとなく聞いてみると、母親はある宗教団体の幹部、学校でもPTAの副会長をしていた。
一方父親は、地元のタクシー会社に勤めていたが、同じ宗教団体の中では、「末端」と呼ばれるただの信徒だった。
どこかぼーっとした、風采のあがらない人だった。そういった関係がそのまま家族の中でも反映されていたらしい。
で、それから20年あまり。
その女の子のうわさを聞いたが、何度見合いをしても、結婚には至らないという。
まわりの人の意見では、「Mさんは、きつい人だから」とのこと。
私はそれを聞いて、「なるほど」と思った。「あのMさんに合う夫をさがすのは、むずかしいだろうな」とも。
子どもはあなたという親を見ながら、自分の親像をつくる。
だから今、夫婦というのがどういうものなのか。
父親や母親というのがどういうものなのか、それをはっきりと子どもに示しておかねばならない。示すだけでは足りない。
子どもの心に染み込ませておかねばならない。そういう意味で、父親は母親をたて、母親は父親をたてる。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー7
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。