「こわい極端主義」 はやし浩司先生の育児・教育指導
人類は過去、数10万年もの長い間、生きてきた。
その間、親は代々、子どもを育ててきた。
その人類がいくら変わったといっても、ここ100年や200年の間に変わったと考えるほうがおかしい。
子育てもそうだ。いくら変わったといっても、ここ100年や200年の間に変わったと考えるほうがおかしい。つまりもしだれかの子育て法をみて、「どこか不自然」と感じたら、その子育て法は疑ってみたほうがよい。
たとえば少し前、Tヨットスクールという、これまたおかしな教育法を実践する団体があった。
当時の塾長は目下、刑事罰を受けているが、あれなどもその一例である。
最近でも不登校児やその親に向かって、はげしい罵声を浴びせかけて不登校をなおす(?)という人まで現れた。私もその人の本を2冊読んでみたが、理論らしい理論がどこにもないのに驚いた。
自身も非行少女だったとかで、父親の目を盗んで車を無免許で運転していたとか……。
そういうところから彼女の教育法を編み出した(?)ということらしいが、それ以上のことは書いてなかった。
もっとも私がもっている情報は、この2冊の本だけなので、ここでコメントすることはできない。
ひょっとしたら彼女の教育法は本当にすばらしい教育法なのかもしれない。
あるいはそうでないのかもしれない。しかしどこか不自然である。だいたいにおいて、「不登校をなおす」という言い方がおかしい。不登校を悪と決めてかかっている。本当に不登校は、悪なのか? 正さなければならないことなのか?
話がそれそうなので、もとに戻すが、子育てで警戒しなければならないのが、極端主義である。
子育てというのは、どこか灰色のまま、何となくまあまあの状態でなされていくもの。
白黒はっきりさせるのも、ギスギスするのも、子育てではあまりよい結果は生まれない。そもそも人間という生き物は、いいかげんな生き物なのだ。またそのいいかげんさがあるから、進化した。
ここまで生き延びてくることができた。子どももまさにそうで、そのいいかげんさがあるから、その中で羽をのばし、自分をのばすことができる。
またまた話がそれそうなので、もとに戻す。要するに子育ては、『まじめ七割、いいかげんさ三割』である。しかしこのことは別のところで書いたので、ここまでにしておく。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー6
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。