「子どもの心を大切に」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子どもの心を大切にするということは、無理をしないということ。
たとえば神経症にせよ恐怖症にせよ、さらにはチック、怠学(なまけ)や不登校など、心の問題をどこかに感じたら、決して無理をしてはいけない。
中には、「気はもちようだ」「わがままだ」と決めつけて、無理をする人がいる。
さらに無理をしないことを、甘やかしと誤解している人がいる。
しかし子どもの心は、無理をすればするほど、こじれる。
そしてその分だけ、立ちなおりが遅れる。
しかし親というのは、それがわからない。結局は行きつくところまで行って、はじめて気がつく。
その途中で私のようなものがアドバイスしても、ムダ。
「あなた本当のところがわかっていない」とか、「うちの子どものことは私が一番よく知っている」と言ってはねのけてしまう。あとはこの繰り返し。
子どもというのは、一度悪循環に入ると、「以前のほうが症状が軽かった」ということを繰り返しながら、悪くなる。
そのとき親が何かをすれば、すればするほど裏目、裏目に出てくる。
もしそんな悪循環を心のどこかで感じたら、鉄則はただ一つ。
あきらめる。
そしてその状態を受け入れ、それ以上悪くしないことだけを考えて、現状維持をはかる。
よくある例が、子どもの非行。
子どもの非行は、ある日突然、始まる。
それは軽い盗みや、夜遊びであったりする。
しかしこの段階で、子どもの心に静かに耳を傾ける人はまずいない。
たいていの親は強く叱ったり、体罰を加えたりする。
しかしこうした一方的な行為は、症状をますます悪化させる。万引きから恐喝、外泊から家出へと進んでいく。
子どもというのは、親の期待を一枚ずつはぎとりながら成長していく。
また巣立ちも、決して美しいものばかりではない。
中には、「バカヤロー」と悪態をついて巣立ちしていく子どもいる。
しかし巣立ちは巣立ち。
要はそれを受け入れること。
それがわからなければ、あなた自身を振り返ってみればよい。
あなたは親の期待にじゅうぶん答えながらおとなになっただろうか。
あるいはあなたの巣立ちは、美しく、すばらしいものであっただろうか。
そうでないなら、あまり子どもには期待しないこと。昔からこう言うではないか。
『ウリのつるにナスビはならぬ』と。
失礼な言い方かもしれないが、子育てというのは、もともとそういうもの。
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。