「温室育ちは風邪をひきやすい」 はやし浩司先生の育児・教育指導
過保護といっても、内容はさまざま。
食事面で過保護にするケース、行動面で過保護にするケースなど。
しかしふつう過保護というときは、精神面での過保護をいう。
子どもにつらい思いや苦しい思いをさせない。あるいは子どもがそういう状態になりそうになると、すぐ助けてしまうなど。
「(近所の)A君は乱暴な子だから、あの子とは遊んではダメ」「あの公園にはいじめっ子がいるから、あそこへは行ってはダメ」と、交友関係をせばめてしまうのも、それ。
こういう環境にどっぷりとつかると、子どもは俗にいう、『温室育ち』になる。
過保護児の特徴は、
(1)依存心が強く、自立した行動ができない。わがままな反面、目標や規則が守れず、自分勝手になる。鉛筆を落としても、「鉛筆が落ちたア〜」と言うだけで、自分では拾おうとしない。
(2)幼児性が持続し、人格の「核」形成が遅れる。年齢に比べて幼い感じがし、教える側からみると、「この子はこういう子どもだ」というつかみどころがはっきりしない。
(3)何ごとにつけ優柔不断で、決断力がない。生活力も弱く、柔和でやさしい表情はしているものの、野性的なたくましさに欠ける。ブランコを横取りされても、ニコニコ笑いながら、それをあけ渡してしまうなど。そのためいじけやすく、くじけやすい。ちょっとしたことで、すぐ助けを求めたりする。
よく『温室育ちは外へ出ると、すぐ風邪をひく』というが、それは子どものこういう様子を言ったもの。
親が子どもを過保護にする背景には、何らかの「心配」がある。
この心配が種となって、親は子どもを過保護にする。
このテストで高得点だった人は、まずその種が何であるかを知る。もし「うちの子は何をしても心配だ」ということであれば、不信感そのものと戦う。
(過保護にする)→(心配な子になる)→(ますます過保護にする)
の悪循環の中で、あなたの子どもはますます、その心配な子どもになる。
ひとつの方法として、今日からでも遅くないから、「あなたはいい子」「あなたはどんどんいい子になる」を子どもの前で繰り返す。
最初はどこかぎこちない言い方になるかもしれないが、あなたがそれを自然な形で言えるようになったとき、あなたの子どもは、その「いい子」になる。そういう意味では、子どもの心はカガミのようなもの。
長い時間をかけて、あなたの子どもはあなたの口グセどおりの子どもになる。
はやし浩司先生の育児・幼児教育コーナー5
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。