「一芸を大切に」 はやし浩司先生の育児・教育指導
子どもには一芸をもたせる。
「一芸」というのは、子どもの側からすれば、「これだけは絶対に人には負けない」というもの。
周囲の側からすれば、「このことについては、あいつにかなうものはいない」というもの。
この一芸が子どもを伸ばす。
あるいは子どもを側面から支える。
中には、「勉強、一本!」という子どももいるが、このタイプの子どもは、一度勉強でつまずくと、あとは坂をころげ落ちるかのように、成績がさがる。
一芸は、見つけるもの。
この一芸は、つくろうとしてつくれるものではない。
子どもの日ごろの様子を観察していると、「これは!」というものに気がつく。それが一芸。ある女の子(1歳)は、風呂の中でも平気で湯にもぐって遊んでいた。
そこで母親がその子どもを水泳教室へ入れてみたが、案の定、「水を得た魚」のように泳ぎ始めた。
また別の男の子(5歳児)は、父親が新車を購入すると、スイッチに興味をもち、「このスイッチは何だ」と聞きつづけた。
そこで私に相談があったので、パソコンを買ってあげることをすすめた。この子どもも予想通り、パソコンに夢中になり、やがて小学3年生になるころには、ベーシック言語で、自分でつくったゲームで遊ぶようになった。
ただし同じ一芸でも、ゲームがうまいとか、カードをたくさん集めるとかいうのは、ここでいう一芸ではない。
一芸というのは、将来に向って創造的なもの、あるいは努力と練習によって、より光る要素のあるものをいう。そういう一芸を子どもの中に見つけたら、思い切り時間とお金をかける。
この「思い切りのよさ」が、子どもの一芸を伸ばす。
さらにその一芸が、子どもの天職になることもある。ある男の子(高校生)は、ほとんど学校へ行かなかった。毎日、近くの公園でゴルフばかりしていた。
しかし10年後、会ってみると、彼はゴルフのプロコーチになっていた。
当時私は40歳前後だったが、そのときすでに、私の年収の何倍ものお金を稼いでいた。
同じように中学時代、手芸ばかりしている女の子がいた。学校ではほとんど目立たなかったが、今、市内の中心部で、大きなブテイックの店を構えている。
一芸には、そういう意味も含まれる。
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情報・画像の出展:はやし浩司先生
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【はやし浩司先生のプロフィール】
1947年岐阜県生まれ。
金沢大学法文学部法学科卒業。
日豪経済員会給費留学生として、オーストラリアメルボン大学ロースクール(法学院)研究生、三井物産社員、幼稚園教師を経て、浜松市にてBW(ブレイン・ワーク)教室、幼児研究所を設立。
独自の哲学・教育論をもとに幼児教育の実践を行っています。
現在は教育評論家として、ホームページやブログ、メルマガ、ユーチューブ等を利用しながら執筆活動に専念しています。
●著書に「子育て最前線のあなたへ」(中日新聞社)、「おかしな時代のまともな子育て論」(リヨン社・2002年3月発行)、「ドラえもん野比家の子育て論」(創芸社)など、30冊余り。
うち4冊は中国語にも翻訳出版されています。
「まなぶくん幼児教室」(学研)、「ハローワールド」(創刊企画・学研)などの無数の市販教材も手がけ、東洋医学、宗教論の著書も計8冊出版されています。
●教育評論家、現在浜松市伝馬町でBW教室主催。
●現在は、インターネットを中心に活動中。
メルマガ・オブ・ザ・イヤー受賞(08)、
電子マガジン読者数・計3000人(09)、ほか。
「BW公開教室」を、HP上にて、公開中。
(HPへは、「はやし浩司」で検索、「最前線の子育て論byはやし浩司」より。)
過去の代表的な著書
・・・などなど30冊余り出版されています。